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医療法人久永婦人科クリニック

コラム
第12回不妊症の治療2 体外受精の今後の展望

 体外受精が実施されてから既に25年以上経過しました。その間、受精卵の凍結保存及び融解胚移植、顕微授精、胚盤胞移植、孵化補助などの新しい技術が開発され臨床応用されてきました。

 さて、今年から来年にかけておそらく新しいお薬が二種類ほど発売される予定です。一つはGn-RHアンタゴニスト(拮抗薬)といわれる製剤です。従来の点鼻薬はGn-RHアゴニスト(作動薬)といわれるもので、使い始めに下垂体を刺激する作用がありましたので内因性のLHを抑制するためにはある程度長期に使用する必要がありました。しかしアンタゴニストは速効性にLHを抑制してくれますので卵巣刺激の途中から何度か使用するだけで有効です。また、別のメリットとしては採卵日の33〜36時間前に行っていたHCGの注射が必要なくなります。ご自宅で従来の点鼻薬を使用することにより排卵誘発が可能となります。これは患者さんにも医療従事者にとっても負担が少なく助かります。

 もう一つは、recombinant FSH製剤です。これは遺伝子組み替え技術により純度の高いFSHを合成し卵巣刺激に用いるお薬です。驚かれるかもしれませんが現在のHMG製剤は全て閉経婦人の尿から抽出しています。昔はオランダの修道院に住む閉経女性のボランティアでしたが、現在は需要が増えたためほとんどが中国原産(?)となっています。要するに閉経後の中国人女性の尿を原料にしているのです。製薬会社によってはかなり純度の高い物も発売されていますが、純粋なFSHではなく他の不純物も混在しています。また、ある程度濃度をコントロールするためにHCGを混ぜてあるため製剤により、また患者さんの体質によりアレルギー反応が出現しやすいという欠点があります。

 これらの製剤はすでに欧米では何年も前から臨床応用されていますが、日本では厚生労働省の認可に時間がかかり現時点では正式な発売日はまだ決定しておりません。しかしながら非常に高価な薬になる可能性があり患者さんには今以上に大きな負担になるかもしれません。なんとか不妊治療にも公的な補助が確立されて多くの不妊に悩む方々がその恩恵にあずかる時代がくることを強く望んでやみません。一年間のご愛読ありがとうございました。

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