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医療法人久永婦人科クリニック

FAQ
■不妊の原因
■多嚢胞性卵巣
Q1 多嚢胞性卵巣と言われましがどういうことでしょうか。
Q2 多嚢胞性卵巣の治療について教えてください。
■高プロラクチン血症
Q1 月経不順で病院に行ったところ、高プロラクチン血症といわれました。どういうことでしょうか。
Q2 なぜプロラクチン値が高くなるのですか。
Q3 高プロラクチン血症の治療法について教えてください。
 
■子宮内膜症
Q1 子宮内膜症とはどのような病気ですか。
Q2 子宮内膜症の治療はどうするのですか。
 
■クラミジア
Q1 クラミジア抗体が陽性と言われました。どういうことでしょうか。
 
■男性不妊
Q1 精液検査で正常値でなければ自然妊娠は無理なのでしょうか。
Q2 夫の精液所見が悪いので人工授精を勧められました。治療する方法はないのでしょうか。
 

■多嚢胞性卵巣
Q1 多嚢胞性卵巣と言われましがどういうことでしょうか。
A1 まず、多嚢胞性卵巣と多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは違います。多嚢胞性卵巣自体は決して珍しいものではありません。卵巣の表面にたくさんの嚢胞が認められるもので若い女性に比較的多いものです。ただし、これに排卵障害、ホルモンバランスのくずれ(月経3〜5日目のLH>FSH)が加わると不妊原因の一つに考えられています。欧米ではStein-Leventhal症候群といって無月経、肥満、多毛などの男性化兆候として認められる事が多いですが日本人にはまれです。
 
Q2 多嚢胞性卵巣の治療について教えてください。
A2 PCOSではステロイド合成の異常がおこるのでプレドニンとクロミッドの内服やHMG製剤の使用などで排卵誘発を試みるのが一般的です。私は腹腔内の検索を兼ねて腹腔鏡下の卵巣焼灼(ovarian drilling)をお勧めしています。最近の知見ではPCOSの病因はインシュリンが卵巣に作用して卵巣内のアンドロゲン産生を促進するための機能性アンドロゲン過剰分泌と理解されております。そのため欧米では血中インシュリン濃度をさげるため、メトフォルミンというインシュリン非依存型糖尿病治療薬が使用されています。日本ではまだ一般的ではありません。

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■高プロラクチン血症
Q1 月経不順で病院に行ったところ、高プロラクチン血症といわれました。どういうことでしょうか。
A1 プロラクチンは乳汁分泌ホルモンといって、脳下垂体から分泌され母乳の分泌と産後の無月経をおこす働きがあります。このホルモンが妊娠中や授乳期以外に大量に分泌されると不妊症の原因になります。プロラクチンが過剰に分泌されると視床下部からのLH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)の分泌が阻害され、脳下垂体からのFSH、LHといったホルモンの分泌が障害され、卵胞の発育がおこらず排卵障害の原因となります。また、黄体ホルモンの分泌も不十分となります。また、前述した多嚢胞性卵巣の方に高プロラクチン血症が合併しやすいとも報告されています。
 
Q2 なぜプロラクチン値が高くなるのですか。
A2 原因はいろいろありますが、まず精神安定剤や胃腸薬などによる薬剤性のもの、また、下垂体にプロラクチン産生腫瘍ができる事によるもの、甲状腺機能低下症、間脳障害、および機能性(原因不明)のものがあります。一般には機能性のものが多いのですがおそらく微少な下垂体腫瘍であろうといわれています。
 
Q3 高プロラクチン血症の治療法について教えてください。
A3 まず、血中プロラクチン値が100を越えるよう場合は腫瘍性を疑い、脳外科を紹介します。また、薬剤性が疑われる場合は中止するか他の薬剤に変更していただきます。値がそれほど高くない場合は、内服薬の使用が一般的です。以前はパーロデルという薬が使用されていましたが吐き気が強く、今ではテルロンという薬が一般的です。最近カバサールという週に1回の服用で吐き気もテルロンの半分くらいの薬が発売されています。

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■子宮内膜症
Q1 子宮内膜症とはどのような病気ですか。
A1 子宮内膜は卵巣からのホルモンの影響で肥厚し、妊娠しないと剥離し出血がおこります。これが通常の月経なのですが、この子宮内膜が子宮内腔だけでなく骨盤内や子宮筋層、卵巣などで生着し出血をおこしてしまうのが病態です。原因はまだよく分かっておらず化生説、逆流説などあります。また、最近ではアレルギー反応との学説もあります。一般的に生理痛が強くなったり、生理の量が増えたり、性交痛や排便痛を伴うこともあります。卵管、卵巣、腸管などに癒着をおこす事が多く、特に卵管の働きが障害されることが不妊症の原因になっています。
 
Q2 子宮内膜症の治療はどうするのですか。
A2 治療方法に苦慮する理由の一つは患者さんの自覚症状と実際のお腹のなかの状態が一致しないことが多いことです。前述した生理痛や性交痛なども必ず認める症状でもなく、無症状のわりに腹腔内の癒着が強いこともあります。また、癒着というのは超音波検査や血液検査で評価できないものなのできっちりとした診断を下すためには腹腔鏡という内視鏡検査が必要になります。特に挙児希望で子宮内膜症が疑われた方にはまず優先すべき検査だと思っています。その上で薬物による子宮内膜症の治療を優先するのか、不妊治療を優先するのか考えるべきでしょう。子宮内膜症の治療には現在ではGn-RHアナログが第一選択として使われます。スプレキュア、ナサニール、ブセレキュア、リュープリンといった製剤が発売されています。これらを4〜6ヶ月間使用することで卵巣機能を一時的に抑制し排卵と月経を止めて子宮内膜細胞を萎縮させます。これは偽閉経療法といって一時的に卵巣ホルモンの分泌を閉経状態に変えてやることです。結果として更年期様の症状(のぼせ、肩こり、発汗、頭痛など)が現れることがあります。

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■クラミジア
Q1 クラミジア抗体が陽性と言われました。どういうことでしょうか。
A1 クラミジアは現在最も増加しているSTD(性行為感染症)のひとつです。この病気は感染しても典型的な症状がないので気づかないことが多く、知らない間に感染して知らない間に腹腔内に蔓延してしまうことがあります。感染の初期は子宮頚管部に存在するのですが、そのときに検査して見つけないと子宮から卵管へ、そして腹部全体に蔓延してしまいます。最初に見つけるためには子宮頚管部からのクラミジアPCR検査(抗原検査)を行い、陽性であれば抗生物質を約2週間内服します。しかし、時間が経つと腹腔内に広がってしまい子宮頚管部からは検出されません。そこで過去に感染があったかどうかを調べるのが抗体検査なのです。これはクラミジアの病原体そのものを調べるのではなく、クラミジアが体内に侵入したことで身体の中で産生された抗体という特殊なタンパク質を調べています。つまり犯人(クラミジア)そのものを見つけるのが抗原検査、犯人の足跡を調べるのが抗体検査というわけです。抗体にはIgA,IgGの2種類があります。両方が陽性の場合は90%に骨盤内の癒着があったという報告もあり、子宮内膜症と並んで卵管のpick up障害として注意が必要です。当院では腹腔内の検索のためと治療方針の決定のためにやはり腹腔鏡検査をお勧めしています。

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■男性不妊
Q1 精液検査で正常値でなければ自然妊娠は無理なのでしょうか。
A1 これは一概にいえません。そもそも精液所見は検査するごとに変動する事が多いためです。一応、WHO(世界保健機関)の正常値を参考にしますが実際にはこの基準は少し甘いという気がしています。ある不妊治療専門のクリニックからは体外受精の際に60%の受精率を得るための精液所見は精子数7500万/ml以上というデータもでています。当院では高速直進性の高い精子が1000万/ml以上あれば自然妊娠可能と評価しています。単純に精子濃度、運動率、奇形率を出すだけでいいのかどうかは今後の検討課題だとも思われます。
 
Q2 夫の精液所見が悪いので人工授精を勧められました。治療する方法はないのでしょうか。
A2 精液所見の程度によると思われます。極端に数が少ない、運動率が悪い場合は体外受精、顕微授精が適応になります。また、前述した高速直進性の精子が500〜1000万/mlであれば人工授精でしばらく様子をみます。ご希望があれば精査・加療のために泌尿器科をご紹介いたします。ビタミン剤や漢方薬、循環改善薬なども試みられますが劇的に改善はしないようです。
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