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排卵誘発+タイミング指導  
 
 
 

○排卵誘発剤を使用する目的

排卵誘発剤と聞いて少し心配になる方も多いでしょうが、使い方を間違わなければ非常に有効なお薬です。また、正確な意味では卵胞の発育を手助けするという意味から卵胞促進剤といったほうがいいかもしれません。
排卵誘発剤を使用する目的、また適応には大きく分けて2種類あります。

  1. 自然に排卵がおこらない場合や非常に不規則な場合
    実際にはこのケースは比較的少ないのですが、排卵が起こらなければ受精が起こらないのですから排卵を起こすことは妊娠するためには最低限必要なことはおわかりだと思います。一方、非常に不規則な場合には排卵の日が特定できずに結果的にタイミングをうまくあわせることができなくなってしまうこともあります。効率よく通院していただくために排卵誘発剤を使用して卵胞の発育を助けてあげることは治療を続ける上で大変重要なことです。
  2. 過排卵刺激として使用する場合
    一般的に外来通院されておられる患者さんで排卵が全く起こらないケースというのは実際には非常にまれです。むしろ規則正しく排卵が起こっているケースの方が多いのですが、不妊治療で治療がステップアップしていくと通常、排卵誘発剤を併用していく場合が多くなります。「排卵しているのにどうして排卵誘発剤が必要なの?」と思われるかもしれません。それはヒトでは一周期に一個しか排卵が起こらないからです。妊娠のプロセスを考えますと、卵巣内での卵胞の発育と排卵→卵管による卵子の捕捉→受精→受精卵の細胞分裂→卵管内での移送→受精卵の孵化→着床とハードルがいくつかあります。一般的に排卵数を3個〜4個までに抑えておけば多胎率(多少双子は増えますが)はそれほど増加しません。このようにある程度排卵数を増やして、受精率を高め、妊娠する可能性を高めるという目的のために排卵誘発剤を使用することを調節排卵刺激(COS)といい、実はこの目的で使用されることが一番多いのです。

実際に使用される薬剤には、脳下垂体に働きかける内服薬(クロミッドやセキソビッド)及び卵巣を直接刺激するHMG製剤やFSH製剤などがあります。薬に対する感受性は年齢と共に低下しますが、個人差がかなり大きいため患者さんによって使い分けることや、或いは併用する場合もあります。また、最近ではFSH製剤のうち、一部自己注射が可能な製剤もあります。

 
 
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