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医療法人久永婦人科クリニック

不妊症とは
 
  不妊症とは、ある独立した病名ではなく、妊娠を望んでいるのにも関わらず妊娠できない状態を指します。日本では、避妊期間を除き1年以上妊娠しない場合を、不妊症と定義しています。不妊症にはさまざまな原因が考えられますが、原因の特定はそれほど簡単ではありません。運動精子が全く確認できないような場合には、原因の特定は容易ですが、妊娠に到るまでにはさまざまなプロセスがあり、それが母体の中で連続して進行するために、どの過程に問題があるかを確認することが困難なためです。しかし、原因の特定にまでは行きつかなくとも、いろいろな検査をすることで、ある程度の治療方針をたてることができます。  
 
自然な妊娠成立機序イラスト
不妊治療を理解するためには、まず妊娠の仕組みから始めねばなりません。妊娠が成立するためには実にさまざまなステップがあり、それぞれに乗り越えるべき以下のようなハードルがあります。
 
1. 正常な卵子が発育し排卵される
  卵子は卵胞という袋に包まれていて、卵巣の中に原始卵胞として多数存在します。これが脳下垂体という組織から分泌されるホルモンの刺激をうけて発育し排卵するわけです。このホルモンにはFSH(卵胞を発育させるホルモン・・・卵胞刺激ホルモン)とLH(排卵を起こさせ黄体ホルモンの分泌を促すホルモン・・・黄体化ホルモン)の2種類があります。
2. 排卵された卵子が卵管に取り込まれる
  排卵し、卵巣を飛び出した卵子は、卵管の先端にある卵管采という部分に取り込まれ卵管内に入ります。これを卵管のpick up(ピックアップ)現象と呼んでいます。
3. 正常な精液が腟内に射精される
  一般に正常な精液とは、一回の射精量が1.5ml以上で1ml中の精液中に1,500万匹以上の精子が存在し、かつ運動している精子が40%以上、正常な形態をした精子が5%以上存在する場合をいいます。(2010年WHOの基準)
4. 精子が腟内から子宮を通り、卵管膨大部(受精する場所)まで輸送される
  子宮の入口は通常、雑菌の進入を防ぐため粘稠な頸管粘液によって蓋をされていますが、排卵期には精子の進入を容易にするために濃度が薄く透明になり多量に分泌されます。精子が子宮に到達すると子宮内から卵管に進入し卵管内の微細な繊毛によって受精がおこる卵管膨大部にまで運ばれます。
5. 卵子、精子の受精能と受精の為の適切な環境により受精が成立する
  射精された直後の精子には受精能がありません。子宮、卵管を通って行くうちに受精能を獲得し、卵子の透明帯をたった一匹の精子が進入する事によって正常な受精が成立します。
6. 受精卵が卵管内を子宮に向かって移動し子宮内膜に着床する
うまく受精が起こった場合、卵管内で卵子が分割を繰り返しながら4〜5日かけて卵管内を子宮に向かって輸送されます。そして、子宮内膜が黄体ホルモンの刺激をうけて分泌期内膜となり着床が起こります。また、このホルモンには基礎体温を上昇させたり、妊娠を維持させたり流産を防ぐ働きもあります。
このように一口に妊娠といっても様々なプロセスがあり、このうちの一つでも問題があれば妊娠まで到達しません。妊娠が成立しないカップルにはこの過程のどこかに問題があると考えられます。さらに実際には何も問題のないカップルでも一周期あたりの妊娠率は20%前後ぐらいなのです。いくらタイミングを合わせてみても妊娠とは実はそんなに簡単におこるものではありません。不妊症と診断をつけるのにある程度の時間が必要なのも、また不妊治療そのものが長期にわたることが多いのも、実はこのあたりに要因があります。
 
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