医療法人授幸会 久永婦人科クリニック
 
           
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慢性子宮内膜炎

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慢性⼦宮内膜炎(Chronic Endometritis)とは

⼦宮の粘膜の内側に炎症が続くことにより、受精卵の着床が妨げられる病態で、不妊症の原因として、また体外受精の際の反復不成功例の原因の⼀つとして最近注⽬を浴びております。

この病気の罹患率は⽂献により異なりますが、⼀般的に 1〜20%、不妊症患者さんに限っては 3〜40%と上昇し、習慣性流産や不育症患者さんにおいては60%以上との報告もあります。

原因が特定されているわけではありませんが、細菌感染と免疫学的異常の両⾯が考えられています。診断がつけば抗⽣剤を服⽤し治療を⾏います。

検査法としては⼦宮内膜組織を採取し細菌培養を⾏い細菌感染を特定することと、内膜間質に CD138 陽性細胞の有無を確認することが重要です。ただし、⼦宮内膜組織の採取は疼痛を伴うため、何度も受けたい検査ではありません。

最近では ERA(⼦宮内膜着床能)検査の際に ALICE(感染性⼦宮内膜炎)検査として同じ検体で同時に実施が可能となっておりますし NGS(次世代シークエンス)を使⽤しており検査の精度も従来の組織検査よりも⾶躍的に増しかつ個別化して除菌が可能になります。

貴重な凍結胚の胚移植前の⽅や、過去に良好胚を何度も胚移植しながら治療が不成功に終わった⽅などには⼀度検査しても良いかと思われます。

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